つながれてきた文化

日本という国は稀な国であると思います。極東ともいわれ、黄金の国とも呼ばれていた事があります。生活していく上で文化とはつむぎつくられてきた大きな流れだと感じております。フラワーアートなどを用いた空間デザインはそれらを全て加味した上で、さらに演出していくわけですので、そこからの繋がりも生まれます。着衣や着るものに関しては、大陸からの伝道と南方からの伝道、鎖国時代にもあったにも関わらず様々な服装に関する文化は多い、世界的に見てもレベルの高い技術や産業も多くある。着衣を制作する技術も、動物性の糸もあれば植物性の糸もある。糸紡ぎは四季折々の産業と密接に結びつき細かな分業を経て作り上げていかれます。年間を通して季節の移り変わりがあるので蒸し暑い時には涼しい格好をします。麻や綿の薄手の着衣に藍染を使えば、夏の季節の蚊などを寄せ付け無いような工夫がはいるという仕組みです。寒い時期には着物を重ねる事で風や空気の対流を防ぎ寒気を防ぎます。家の中のコントロールも然り、気温や湿度だけでなく風の流れや空気の動きをコントロールしていきます。涼しくしたい場合は空気を動かす事で体感温度を下げます。寒さを防ぐためには空気を動かしません。空気を動かしませんが囲炉裏などで火を炊くために空気がまったく動かなければ一酸化炭素中毒にもなってしまう。それを防ぐためには、空気の対流を少しずつさせなければなりません。それが囲炉裏の周辺の高い天井の古い農家などの作りです。茅葺や藁葺きの家などは囲炉裏の煙などで虫がくるのを防いだりと、複数の理屈が絡み合った合理性が存在しています。もちろん数十年前まではエアコンなどなく、その空気の動きだけで涼をとり、空気のある程度の対流管理で暖をとります。空気の動きもそうですが、日本家屋は暗がりや空間の作り自体で視覚的に寒暖の趣を感じられるように空間デザインの演出が施されている。繋がってきた居住に関する文化であると思います。

こうした機能的な空間デザインはもちろんのこと、フラワーアートなどのデザインとしての演出も必要だと私は考えています。