母と生け花教室

知人のお母様が入居している、高齢者施設へ付き添いで面会に訪れた時の事、ボランティアで生け花教室を開催されているフラワーアーティストの先生にお逢いする機会がありました。無償でこのようなお教室を開催して下さったお礼とご挨拶を兼ね、フラワーアーティストの先生に元へお声を掛けにお伺いしたところ、先生のお母様も以前、こちらの施設でお世話になっていらっしゃったそうなのです。その関係から、不定期ではありますが、こちらの施設でボランティアを行うようになって、早5年なのだそうでした。実はお母様を6年前に亡くされているとの事で、お母様がこちらの施設にいらっしゃる時には、ボランティアはされていなかったと言うのです。フラワーアーティストとしての仕事が、多忙となり、認知症を患った母親の面倒を看ることができなくなった為、高齢者施設への入居を決意されたそうなのですが、実際にお母様がご入居されている時は、お仕事が多忙な為、ほぼ面会に来られていなかったそうなのです。フラワーアーティストとしての、仕事の軌道が乗り始めた頃から、お母様の認知症の症状も進行し始めたようで、仕事を優先された先生は、寝る暇を惜しんででも、フラワーアーティストとしての仕事に明け暮れていたようなのでした。そんな多忙な暮らしを送る中、やっと、仕事の波も安定をみせ、お母様の様子を伺いに、施設へ顔を出そうと考えていた矢先に、お母様の訃報が知らされ、施設に駆けつけた時には、時既に遅し、お母様は亡くなられた後だったそうなのです。その時、久々に訪れた施設のお母様のお部屋には、たくさんの絵が飾ってあり、全てお母様が自由時間に描かれたものだと聞かされたそうです。全てお花の絵が描かれてあった作品をみながら、いつも「娘はフラワーアーティストをしていて、とても素敵な作品を作っている。」と、施設の介護職員さんたちに話していたと聞かされたそうです。「生きている時に、母親に恩返しをしたかったのですができなかったものですから・・・・。今からでも尾青くはないと、事情があって家族と暮らす事のできない、高齢者施設に入居されるご高齢者の皆さまに何かしらの形でも貢献できたのなら・・・。」と、お母様が亡くなられた一周忌後から、ボランティア活動を始められたそうなのでした。

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